なぜ巨人は強いのか?
去年のプロ野球は巨人がリーグ優勝、クライマックスシリーズ、日本シリーズ、交流戦、アジアシリーズの5冠を達成した。
今年もセリーグでは巨人が去年同様の強さを見せつけている。5月4日現在では、こうなっている。
順位・チーム名 |
試合数 |
勝ち |
負け |
得点 |
失点 |
チーム打率 |
チーム防御率 |
1位 巨人 |
31 |
21勝 |
8敗 |
142点 |
94点 |
2割6分2厘 |
2,83 |
2位 阪神 |
31 |
17勝 |
13敗 |
119点 |
105点 |
2割6分1厘 |
2,89 |
3位 DeNA |
31 |
14勝 |
17敗 |
127点 |
154点 |
2割5分5厘 |
4,60 |
4位 広島 |
30 |
13勝 |
16敗 |
109点 |
119点 |
2割5分4厘 |
3,51 |
5位 ヤクルト |
31 |
13勝 |
18敗 |
107点 |
131点 |
2割2分7厘 |
3,75 |
6位 中日 |
32 |
13勝 |
19敗 |
121点 |
122点 |
2割3分6厘 |
3,54 |
この順位表を見た感じだとさほど大きな差があるわけではないけれども、注目してほしいのは、失点の数である巨人以外のチームは100失点を上回っている。しかし巨人は94失点とかなり少ない。巨人の1試合平均失点率が3点。得点が4.5点となっている。このことから言えることがピッチャーは3点以上取られず、打線は4点以上取っていることがわかる。
4月半ばまでは巨人以外の5チームは勝ち数よりも負け数のほうが多いという状況だった。しかし今では、少しずつではあるがほかのチームも追い上げている。それでも1位巨人は揺るぎそうにもない。その理由としては、二つの要因がある。
一つ目の要因は、二人のキーマンの存在である。
一人目のキーマンは、捕手・阿部選手である。去年は打点、打率、が1位本塁打数は1位の選手と4本差の2位と三冠王まであと少しだった。その阿部選手が今年も打率では2割8分8厘、本塁打9本、打点29打点。打点、本塁打の数はセントラルリーグ2位と大活躍をしている。
二人目のキーマンは、投手・菅野選手である。菅野選手は大学卒業後すぐにプロ野球に入らず1年間野球浪人し、1年後に念願の巨人に入団した。周りからの期待も大きく、開幕から先発ローテーションに入り今では巨人の中で最多の4勝を挙げている。
二つ目の要因はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の選出人数である。
全体では28人中7人12球団最多の選手が選出された。セリーグでは、13人中7人と半分が巨人の選手だった。いずれも、巨人の選手からWBCに選出された選手は巨人の中でも、WBCで選出された中でも中心となっている。そこから山口選手、杉内選手、内海選手、澤村選手、阿部選手、坂本選手、長野選手この7人のほとんどの選手が開幕から安定して活躍しているのも巨人の強さの要因だと思う。
以上の二つの要因が今年の巨人の強い要因だと私は思う。これから先は交流戦も始まりパリーグのチームと戦うときは、指名打者制度があるためセリーグで戦うときと同じような戦いができなくなるかもしれない。だから、今の順位をキープし続けるのは難しいかもしれない。しかし、この記事で紹介した巨人の選手7名が活躍しているのであれば巨人の順位はおそらく変わることはないだろう。巨人の首位独走を止めるチームは、はたして出てくるのだろうか。今後のプロ野球からも目が離せない。
経済学部3年 桃崎瞬