【概要】90年代の東部地域の急速な経済成長の過程で、東部と中西部の経済格差は大きく拡大
1999年6月、江沢民は、西部の開発について経済のみならず「重大な政治的、社会的意義を兼ね備えている。」と指摘した。西部大開発プロジェクトは、2001年3月の第10次五ヵ年計画(2001〜2005)に盛り込まれたものである。
そして現在では国内でも最も注目されている国家プロジェクトの一つとなった。中国国内だけではなく、海外からも多くの投資が寄せられている。
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【西部大開発】1999年、江沢民自ら音頭をとって西部地域の経済発展を促すことを目指した国家プロジェクトが“西部大開発”である。「インフラの整備」「生態環境の保護」「産業構造の調整」「科学
技術・教育の発展」を計画の重点分野としてあげている。これが提唱された時、該当地域では過大な期待が膨らんだ。そのため当初、従来から西部と呼ばれてきた西南、西北のチベット、新疆、青海、貴州、四川、陝西など10の省・自治区が対象であったが、やがて少数民族対策の意味も含み内モンゴル、広西チワン族自治区も含むようになった。ハード、ソフト面でのインフラの整備・強化を通じて、将来、内資さらに外資を呼び込むことを狙った長期的な構想。鉄道、高速道路、空港などの建設、天然ガスなど自然資源開発、中西部耕地の森林・草地化、生態建設、植樹プロジェクトなど10大プロジェクトが取り込まれている。 |
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