▼2002年、ツァイダム盆地の西北部のマンナイ行政委員会がある花土溝地区において対外企業誘致と資金導入を強化するため、石油タウンと石綿タウンを建設することが決まった。さらに、石油資源に恵まれ、また中国最大の石綿生産の拠点であるため、都市建設や交通網の整備が急がれている。
▼2002年着工した【青蔵鉄道】工事は、世界でも最も高地で走る鉄道であり、青海省の西寧とチベットのラサを繋がる重要なライフラインである。
▼2003年潜在的経済価値が17兆元に達すると見込まれるツァイダム盆地の資源に対し、省政府と中信公司が総合開発協力の調印を行い、その開発が始まった。まず中信公司は42億元を投資してシタイジナル塩湖のリチウム、カリ、ホウ素資源と団結湖のマグネシウム資源の開発を始めた。リチウム製品は現代のハイテクに欠かせない原料で、硫酸カリは農作物に不可欠な肥料である。
▼2003年3月、中国国家環境保護局有機食品発展センターの認定を得て、中国最大面積の有機畜産物資源生産卸売拠点が設立された。この生産卸売拠点は青海チベット高原北東部にある海南チベット族自治州興海県にある。このような動きの背景には、中国国民の生活向上に伴う健康食ブーム、食の安全志向があるから。
▼2004年炭酸ストロンチウムを生産するための鉱石、セレスタイトの埋蔵量のおよび80%はツァイダム盆地に集中し、その埋蔵量は世界の埋蔵総量の66%を占めている。年産30万トンのセレスタイト(天青石)選鉱工場が海西モンゴル族チベット族自治区のツァイダム盆地に建設され、生産を開始した。炭酸ストロンチウムは電子工業の重要な材料で、カラーディスプレー・ガラスバルブ、磁性材料、電子陶芸器、医薬品などに幅広く利用されている。
▼2004年6月、黄河上流最大の水力発電事業である拉西瓦発電所の建設が認可された。黄河上流ですでに完成または建設中の大中型水力発電所は12箇所、発電設備容量は計1235万kWで、黄河上流の開発可能なエネルギー容量の72%に達している。
▼2005年2月、青蔵鉄道の西寧−ゴルムド区間(全長815km)のスピードアップ改造工事が着工した。目標値は現在の最高時速58.3kmの2倍。
▼青蔵鉄道は、省都西寧からチベット自治区の区都ラサまでを結ぶ全長2040kmの鉄道で、西寧からゴルムドまではすでに84年に完成していた。その第2期工事としてゴルムド−ラサ区間も2005年内に完了。
▼2005年9月、蘭青鉄道(蘭州−西寧)の電気化・複線化工事の調査測量・設計作業が終了した。2006年本格的に着工し、2007年に竣工の予定。総投資額は40億元。全長約170km、そのうち本省内は104.5km。完成すると、輸送力は一日の旅客列車30本(上下60本)、年間貨物輸送量は4000万トンに達する。現在の貨物輸送量は765万トン。完成後は青蔵(青海−チベット)鉄道と接続される。
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