Material Cycle Oriented Society 環境技術で地球を守ろう!

産業・地域・環境保護交流協会(MCOS)

 
 
 
西部環境問題
【概要】改革開放期に急速な工業化、経済成長が進んだことによって、大気・水質・土壌汚染など環境汚染がますます深刻化一方である。90年代の後半になって、ようやく中国政府が環境問題の深刻化を重大な課題として取り上げた。そして現在各地域も続々と力を入れている。

 そして、1997年【国家環境保護模範都市】 、2001年【10・5】計画など様々な環境保護プロジェクトがスタートした。

 
【中国の環境機関】
【中国の環境法】
 
 
1、環境問題の現状
 
 
 
@ 被害状況
 ▼大気汚染
 ▼水質汚濁
 年々増えつつある環境汚染。農業や水産業なども大きな被害がもたらした。経済的面の損失もますます拡大一方である。
 近年の急速な人口増加と経済発展により、水不足が顕在化している。水の絶対的な不足に悩み、深刻な食量不足をもたらしている地域も広がっている。
 酸性雨を始め、国内の大気汚染が極めて深刻である。特に環境保護への意識がうすい中小農村企業による被害件数が年々増えつつである。
 
 
A 汚染源
 ▲一般廃棄物問題
 ▲産業廃棄物問題
 汚染源は主に二つのから考えられる。@人々の生活活動からのごみ(一般廃棄物という)、A生産活動からの廃棄物(産業廃棄物という)
 13億人年間出したごみの量は約1.4億トンである。さらに「不法投棄」によるごみ堆積量は60億トンにも達している。また高度成長によるプラスチック製品の普及など。ごみの処理に追いつかないのは現状である。そして先進な技術や管理方法などの導入が必要である。
 
 
 
2、環境への取り組み            
(各版『中国環境年鑑』より)
 グラフのように、1981年から1991年までの間、年々増えつつある【環境投資額】は国内環境保護への意識が高まっている証拠である。

 しかし【環境投資額】が高まり一方に対し、【基本建設】がなかなか進まないのは現状である。その原因となるいくつ問題が考えられる。

 
○技術面の不足。(計画予想を大きく下回りの低効率)
○投資資金の横流し(汚職)
○有効な計画が少なく、無駄な工事事業が多く
 

ポイント@−1995年以降の本格的な環境改造
 
そして 1995年になって、ようやく中国政府が本格的に環境問題の深刻化を重大な課題として取り上げ、動き始めた。

 1995年、国務院が『国家環境保護“十五”計画と2010年の長期的目標』を実現するために、“経済発展が速く・生態環境が美しく・循環的な都市を作ろう”という方針が全国で広がった。 さらに国務院から具体的に指示も下れた。

 ●工業汚染の規制を強化し、末端での対策を主とすることにより、生産の全過程での抑制に徐々に転換する。
 ●酸性雨規制区、二酸化硫黄規制区の汚染対策を重点的に実施する。
 ●国土の生態系環境を保護し、生態系農業を大いに発展させる。
 ●土壌流亡地区の総合対策と森林植生の回復、発展を加速し、農地汚染と水質汚染を規制する。
 他にも、中央政府は企業に対して、汚染物質排出量を厳しく監視するように指示し、法律上にも罰金や処罰など条令が作られた。(詳しくはこちらへ

 


ポイントA−主な環境保護プロジェクトの紹介
その一、【国家環境保護模範都市】プロジェクト

 1997年張家港市(江蘇省)は全国で初めて、【国家環境保護模範都市】として選べられた。2002年末まで、32個都市(2個直轄市 を含め)が選べられた。しかし、これらは全て東部沿岸部都市であった。現在、西部の各地も西部初の【国家環境保護模範都市】が選べられるように、続々とインフラや環境改善などに力を入れている。(※詳しくこちらへ

その二、【10・5】計画プロジェクト

 2001年から【10・5】 計画(環境保護第10次五ヶ年計画)が始まった。主な内容とは、伝統的な経済構造である大量生産・大量消費・大量廃棄からの脱却を目標とし、資源の回収と再利用、企業内で資源やエネルギー・原材料などの節約、新たな環境保護産業の育成のことである。(※詳しくはこちらへ

 

 
 

政府の取組み

▼2002年1月、全国環境保護会議。朱鎔基首相、飲用水源の保護、北京、天津環状生態圏の建設、「退耕還林」(耕地を森林に戻させる) 。さらに国務院第52回常務会議、「危険化学品安全管理条理(改正草案)」を原則的に採択。

▼2002513日、全国「退耕還林」工作座談会で、森林に戻させた全国の土地面積は3134万ムー(1ムー=約6.7a)に達したことが判明。

▼200261日、水土保持発展戦略シンポジウム。中国は01123000万元を土壌保持に投入。

200287日、湖南、湖北、江西、安徽の4省にまたがる長江重慶重要堤防改修工事(全長2000km、総工費65億元)竣工。

▼2004年12月、国家環境保護総局が5月から生態環境汚染調査を実施、環境を汚染している鉱山企業約1万6000社を強制閉鎖。

 

  
--- 【各年度の環境状況】---
     
     

【2001年度の環境状況】  
 
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