Material Cycle Oriented Society 環境技術で地球を守ろう!

産業・地域・環境保護交流協会(MCOS)

 
 
 
埋立処理 堆肥処理 焼却処理
焼却処理
 
【焼却処理】とは可燃ゴミやプラスチックなど専用焼却炉で焼却することを指す。(※都市部が多く)  
 
1、国内現状
 
 焼却処理はゴミの減容・減量化に優れ、エネルギー回収と焼却残渣の建築材料としての再利用が可能だが、焼却施設の建設、運営に高度な技術と多くの費用を要するため、病院などの特別なゴミ(感染性廃棄物) に対して焼却処理を採用するほかは、現段階では普及は困難と考えられる。

 しかも、燃焼条件(不完全燃焼)によって有害物質発生の恐れはが生じる可能性もある。そのなかでも、ダイオキシン種は最も毒性が強い。現在も不完全燃焼による、中毒や環境汚染などの重大事件はあともたたない。特に四川や重慶などの重工業都市の被害が大きい。

 現在中国国内では最も注目されているのは【ごみ発電】という処理方法である。経済発展と伴い、深刻な電力不足に落ちている中国。政府は大量なごみを焼却発電によって、都市のごみ問題も電力問題も緩和されると期待されている。しかし、国内の設備、技術などの面ではまだ遅れているのは現実である。

 

 
 
ダイオキシン(dioxin)毒性の有機塩素化合物と指す。ダイオキシン類の毒性はきわめて強く、WHO(世界保健機関)は耐容一日摂取量(TDI。体重1kg当たり、毎日摂取しても害がない量)を1〜4pg(10-12g、一兆分の1g)としている。生殖障害、発ガン性、ホルモン撹乱作用、アトピー性皮膚炎などダイオキシン種の人体への影響は重大な問題である。
ごみ発電…「ごみ焼却発電」とも呼ばれている。その方式としては無害化、減量・減容化など環境負荷の低減、エネルギーの有効利用の観点から世界でも注目されてる。(日本では)ストーカー炉、ガス化容融炉とガス化改質炉が主流である。(プラスチック処理促進協会による)
 
2、取り組み
 
 中国では、「CAO」“ごみ解熱気化焚焼”という焼却処理方法の開発が進んでいる。  
「CAO」…“Controlled Air Oxidation”の略語)一次燃焼室で酸素量は70%〜80%、温度は600〜800度、ごみ中の可分解物質を気体化させる。そして、二次燃焼室で酸素量130%〜200%、温度は1000度に達す。約2秒間で有害物質をすべて分解し完全燃焼する。最後に、完全燃焼よる余熱が蒸気タービンを回し発電するという仕組みである。この技術による、毎トンの発電量は300−500kWh、15%〜20%が自社用電以外は80%〜85%が一般用電に提供することが可能である。(※ばい塵の排出量:0.5〜0.1ng/m3

その1、現在中国国内ごみ発電所の 状況  
 
時間 地点 ごみ発電所
●1985年 深圳(シンシン) 300t/日×1基。日本見三菱から導入した。
●1999年12月 深圳(シン シン)龍崗中心城区 130t/日×3基。カナダから導入した「CAO」設備技術
●2002年 海南市(カイナン) 200t/日×2基。アメリカから導入した「抛式排熱気化燃焼炉」
●2002年 済南市(サイナン) 100t/日×2基。自己開発「LXRF立式熱解気化燃焼炉」
●2002年 東莞(トウワン) 150t/日×2基。自己開発「回転窯熱解気化燃焼」

 

 


その2、今後期待される項目(主に三つの分野)

 
 
分野@ 焼却炉の改造   分野A ごみ固形燃料化(RDF)   分野B ごみ発電
●大規模な、安定した焼却炉の建設   ●加工技術。有害物の発生の抑制など   ●大規模なごみ発電所
●ダイオキシン種を抑制される有効な技術(ばい煙も含め)   ●保管・運搬管理   ●高効率の発電技術
        ●ダイオキシンなどの廃気の有効な防止方法
 
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