焼却処理はゴミの減容・減量化に優れ、エネルギー回収と焼却残渣の建築材料としての再利用が可能だが、焼却施設の建設、運営に高度な技術と多くの費用を要するため、病院などの特別なゴミ(感染性廃棄物)
に対して焼却処理を採用するほかは、現段階では普及は困難と考えられる。
しかも、燃焼条件(不完全燃焼)によって有害物質発生の恐れはが生じる可能性もある。そのなかでも、ダイオキシン種は最も毒性が強い。現在も不完全燃焼による、中毒や環境汚染などの重大事件はあともたたない。特に四川や重慶などの重工業都市の被害が大きい。
現在中国国内では最も注目されているのは【ごみ発電】という処理方法である。経済発展と伴い、深刻な電力不足に落ちている中国。政府は大量なごみを焼却発電によって、都市のごみ問題も電力問題も緩和されると期待されている。しかし、国内の設備、技術などの面ではまだ遅れているのは現実である。 |
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ダイオキシン(dioxin)毒性の有機塩素化合物と指す。ダイオキシン類の毒性はきわめて強く、WHO(世界保健機関)は耐容一日摂取量(TDI。体重1kg当たり、毎日摂取しても害がない量)を1〜4pg(10-12g、一兆分の1g)としている。生殖障害、発ガン性、ホルモン撹乱作用、アトピー性皮膚炎などダイオキシン種の人体への影響は重大な問題である。 |
ごみ発電…「ごみ焼却発電」とも呼ばれている。その方式としては無害化、減量・減容化など環境負荷の低減、エネルギーの有効利用の観点から世界でも注目されてる。(日本では)ストーカー炉、ガス化容融炉とガス化改質炉が主流である。(プラスチック処理促進協会による) |
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