【三七草・山漆草】さんしち‐そう

 

 キク科の多年草。中国南部の原産で、慶長年間に渡来し、暖地の庭園などに栽培される。茎は束生し高さ1メートルぐらいになる。全体に短毛をまばらに生じ、紫色を帯びる。葉は基部に一対の大形の托葉をもち、互生し楕円形で羽状に深裂、長さは20センチメートルぐらい。裂片は4〜5対あり、披針形で縁に不規則な鋸歯がある。秋、茎頂に赤黄色の頭花をつける。漢方では葉を三七といい煎(せん)じて止血・強壮薬に用い、民間では葉のしぼり汁を虫にさされた場合の塗布薬にする。漢名、三七、土三七。さんしちぐさ。ちどめ。ふさなりさんしち。オランダぐさ。《季・秋》

 
【国語大辞典】