▼せっかいいおう‐ごうざい(セキクヮイいわうガフザイ)【石灰硫黄合剤】 生石灰と硫黄の加圧混合によって作られる農薬。生石灰によって硫黄の殺菌力が強まり、うどん粉病、赤(あかだに)、貝殻虫などの病虫害の防除に適用される。 |
▼せっかい‐えき(セキクヮイ‥)【石灰液】 =せっかいすい(石灰水) |
▼せっかい‐か(セキクヮイクヮ)【石灰華】 温泉または鉱泉の湧出(ゆうしゅつ)口などに沈殿した円錐状・階段状などの炭酸カルシウム。灰華。 |
▼せっかい‐かいめんるい(セキクヮイ‥)【石灰海綿類】 海綿動物の一綱。炭酸カルシウムを主成分とする多数の骨片で骨格を形成する海綿類。一般に小形で、単体あるいは群体をつくり、他物に付着する。海産。アミカイメン、ケツボカイメン、クダカイメンなどが含まれるが、有用なものはない。カンブリア紀以来化石が出ている。 |
▼せっかい‐がん(セキクヮイ‥)【石灰岩】 炭酸カルシウムを主成分とする堆積(たいせき)岩。海底に堆積した生物の遺骸(いがい)や水中の炭酸カルシウムが変質して生じ、ふつう白色や褐色で岩体または層状に分布する。古生代や中生代に堆積したものが多く、有孔虫・二枚貝・珊瑚・石灰藻などの化石を含むものもある。大理石は石灰岩が変成して方解石の結晶粒が大きくなったもの。建築用材や石灰、セメントの原料など広く用いられる。石灰石。 |
▼せっかい‐さつざい(セキクヮイ‥)【石灰擦剤】 石灰水とごま油、あまに油、オリーブ油などの植物油とを等量に混合した白色の液体。皮膚に塗布すると収斂・消炎の作用があるので、やけどやただれの薬に用いられる。 |
▼せっかい‐しょくぶつ(セキクヮイ‥)【石灰植物】 石灰岩地域に分布してよく生育する植物。イチョウシダ、イワツクバネウツギなどがその例。 |
▼せっかい‐すい(セキクヮイ‥)【石灰水】 消石灰(水酸化カルシウム)の水溶液。無色透明。空気中で二酸化炭素を吸収して炭酸カルシウムの白濁を生じるので、その検出剤として用いられる。アルカリ性を示す。消毒・殺菌剤、含嗽(がんそう)料、石灰擦剤(さつざい)などに用いられる。石灰液。 |
▼せっかい‐せい(セキクヮイ‥)【石灰穽】 =ドリーネ |
▼せっかい‐せき(セキクヮイ‥)【石灰石】 =せっかいがん(石灰岩) |
▼せっかい‐そう(セキクヮイ‥)【石灰層】 海底に堆積した炭酸カルシウムや生物体が変質して生じた石灰岩の層。 |
▼せっかい‐そう(セキクヮイサウ)【石灰藻】 体の表面に炭酸石灰の沈積をつける海藻の総称。紅藻類サンゴモ科のほとんどがこれに該当し、狭義にはこれらだけをさすが、緑藻類のカサノリ科、ミル科などにも炭酸石灰を沈着するものがあり、広義にはこれらを含む。石藻(いしも)。 |
▼せっかい‐ちっそ(セキクヮイ‥)【石灰窒素】 窒素肥料の一つ。カルシウムシアナミドを主成分とし、生石灰・炭素などを含む黒色の微粉末。カルシウムシアナミドは作物の生育に害があるが、土壌中で尿素となり、次いで微生物の作用で炭酸アンモニウムに化成される。水田などの窒素肥料に用いる。石窒。 |
▼せっかい‐どう(セキクヮイ‥)【石灰洞】 =しょうにゅうどう(鍾乳洞) |
▼せっかい‐にゅう(セキクヮイ‥)【石灰乳】 消石灰(水酸化カルシウム)の懸濁液。消石灰は水に溶けにくく、水と混合すると余分な消石灰は懸濁することになるが、水に溶けた消石灰が消費されると懸濁したものが溶け出すため、濃溶液と同様にはたらく。安価なアルカリとして用途が広い。 |
▼せっかい‐ひりょう(セキクヮイヒレウ)【石灰肥料】 カルシウムを主成分とする肥料をいう。土壌の性質を改善し、作物への養分の供給力を高める。直接、作物に養分を給与するのではないので間接肥料といわれる。とくに、日本は酸性土壌が広く分布しているので、中和のために重要。生石灰、消石灰、炭酸石灰、石灰窒素、硝酸石灰、重過燐酸石灰、草木灰など多くの種類がある。 |
▼せっかい‐ボルドーえき(セキクヮイ‥)【石灰ボルドー液】 =ボルドーえき(―液) |
▼せっかい‐モルタル(セキクヮイ‥)【石灰モルタル】 消石灰(水酸化カルシウム)と川砂を水で練り混ぜたもの。気硬性で、水中で使用できない。強度はセメントモルタルに劣る。建築材料として壁などに使用される。 |