【甘草】かんぞう

 

 マメ科の多年草。中国に野生し、日本では、まれに栽培される。茎は高さ60〜100センチメートルになり、全体に粘りけがある。夏から秋にかけて、葉腋に、淡紫色の蝶形花を総状につける。根には甘味があり、漢方医学で、咳(せき)、腹痛、胃潰瘍などの治療に用いる。またビール、タバコ、醤油などの、泡だちをよくしたり香りをつけたりするのに用いる。近似種に、スペインカンゾウ、ロシアカンゾウなどがあり、同様の用途に利用される。あまき。あまくさ。《季・夏》

 
【国語大辞典】